競技紹介

アルペンスキーとは

アルペンスキーとは?
アルペンレースとは、変化に富んだ斜面にゲートによって進路を規制されたコースを滑り降りてタイムを競うスポーツです。コースの長さ、ターンの数、滑走スピード等によって種目が分かれ、現在はダウンヒル(Downhill/滑降)、スーパーG(Super-G)、ジャイアント・スラローム(Giant Slalom/大回転)、スラローム(Slalom/回転)の4種目があります。
1本の滑走タイムで競うダウンヒルとスーパーGを高速系種目、2本滑って合計タイムで競うジャイアント・スラロームとスラロームを技術系種目と呼んでいます。
レースの形態としては、ダウンヒルまたはスーパーGとスラロームの合計タイムで競うアルペン・コンバインド(Alpine Combind)や1対1で競うトーナメント戦のパラレル・ジャイアント・スラローム、パラレル・スラロームなどがありますが、基本は上記の4種目です。

FIS アルペンスキーワールドカップ2020 にいがた湯沢苗場大会では、このうち男子のジャイアント・スラロームとスラロームが行なわれます。


スラローム Slalom(SL)/ 回転

スラローム
スラロームはアルペン4種目の中でもっともコースが短く、もっともターンの数が多い種目です。したがってスキー板の長さも4種目中もっとも短く、FISのルールでは165cm以上と定められています。またコースに関しては、標高差180~220m、ターンの数は、標高差の30~35%で±3ターンの幅が認められています。にいがた湯沢苗場大会のスラロームコースは、標高差が200mなので、レースでは57~73ターンがセットされるはずです。まさにポールの林。選手たちは約0.8秒に1回という非常に細かいリズムでターンを刻み、ゴールをめざします。つまり、瞬発力や俊敏性、反射神経やリズム感といった運動能力が試される非常にテクニカルな競技がスラロームといえるでしょう。今も昔も日本選手はこの種目をもっとも得意としています。男子では岡部哲也、木村公宣、佐々木明、湯浅直樹と4人の日本選手がワールドカップの表彰台に立っていますが、いずれもスラロームでの記録。日本人特有の器用さや巧緻性が武器となっているといえるでしょう。
その一方で、現代のスラロームは一種の格闘技と言われることがあります。それは林立するポールの間を滑る選手が、ポールをパンチしながらなぎ倒しているように見えるからです。ポールを倒すときの衝撃はそれなりに大きく、体格に恵まれた大柄な選手のほうが有利。かつてスラロームは小柄で俊敏な選手が有利と言われましたが、現在では4種目のなかでもスラロームを得意とする選手がもっとも大柄です。第1シードには、身長2mのラモン・ツェンホイゼン(スイス)を筆頭に大型レーサーがずらり。彼らが突進してくる姿は、迫力満点です。そんな豪快なスラロームをぜひ、会場で体感してみてはいかがでしょうか。


ジャイアント・スラローム Giant Slalom(GS) / 大回転

ジャイアント・スラローム
ジャイアント・スラローム(以下GS)はアルペン競技の4種目(ダウンヒル、スーパーG、ジャイアント・スラローム、スラローム)のなかでもっとも親しみやすい種目。と同時にもっとも奥が深く、難しさ・面白さが凝縮された種目ともいえるでしょう。
所要タイム1分から1分20秒のコースを2本滑って、その合計タイムで順位を競います。平均スピードはだいたい時速60~80km。先日テッド・リガティ(アメリカ)がインスタグラムに滑走中のスピードリアルタイムで表示されたGSトレーニングの映像を投稿していましたが(https://www.instagram.com/p/B43HB8Hp-4s/)、そこでは平均的には時速35〜45マイル(56km〜72km)。最高速は時速52マイルと出ていましたから、瞬間的には時速80kmを超えることもしばしばあるでしょう。それほどの高速のなかで40から60回のターンを繰り返しながら100分の1秒を削り合うわけですから、体力的にも相当きつい競技です。
FIS(国際スキー連盟)の定めたルールによれば、ワールドカップ、世界選手権、オリンピックにおける男子GSは、標高差が300m~450m、ターンの数は標高差の11%~15%となっています。またスキー板に関しては長さが193cm以上、ラディウス(サイドカーブの半径)が30m以上という規定があります。

残念ながら日本選手は、このGSをもっとも苦手としています。現在のシステムとなった1991/92シーズン以降、男子でGSのワールドカップポイント(30位以内)を獲得したのは、佐々木明が2003/04シーズンにセルデン(オーストリア)で24位となったのが唯一の記録。2015/16シーズンのヴァル・ディゼール(フランス)でには石井智也がそれに続く2本目進出に迫っていましたが、わずか100分の1秒及ばずポイント獲得のチャンスを逃しています。
女子では、すでに何人もの選手がワールドカップポイントを獲得してるので、きっと男子選手にも可能性はあるはず。今大会、地元Naebaでの奮起を期待したいところです。